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■古き良き名キット
おおよそ10年前、ヒストリカルフィギュアの先輩から頂いたキットです。
つい最近までどなたから頂いたのかをすっかり忘れていました。
実は、いただいて、早速パッケージを開けたその時の「がっかり」感がかなり強かったのです(笑)
10年前にはすでに海外ではアンドレアミニチュアやペガソなどの超一流メーカーがあり、しかも国内でも平野義高氏などのすばらしい造詣のガレージキットが出揃い入手可能でした。
それに比べ、このキット、手元に来たときにはパッケージもなく、パーツは一体整形のフィギュア2体と銃一個、そしてお粗末なベースが入っているだけ。
一体整形ですから、当然、それなりのクオリティ、寝そべる兵士にいたっては、お顔の中心にテーパーが入っていて、お世辞にもモチベーションがあがるようなものではありませんでした。
かろうじてメーカーがフェニックスと言うイギリスの会社のもの、そして1978年製であることがわかるだけでそのキットの兵士はどこのいつの軍隊かさえわかりません。
言い方は悪いのですが、かなり得体の知れないキットでした。
確か頂いたことに関しては、しっかりお礼をしたはずですが、「作るぞリスト完全番外」となり、かなり奥まったところにしまってしまっておりました。
それから10年、久々にこのキットを見て、いきなりやる気になってしまいました。
たぶん、緻密な作成に少し疲れてきたからでしょうか?
ゆるめのモールドにあわせる訳ではありませんが、お気楽に作成をはじめました。
ベースは作り置きのもの、そして樹も後ろの柵も未完成のストックからのコンバート、リンゴの実さえ、作り置きストックのものを流用してお手軽に仕上げました。
ただし、手を加えてみると、素朴な中にもほのぼのとしたなんとも言えぬおかしみと温かみのある愛すべきヴィネットに仕上がりました。
タイトルは「リンゴの木下で」
もちろん往年の名曲をオマージュしたもの、この若い兵士はリンゴの木下でどんな夢を見ているのでしょうか・・・
調べているうちに兵士は
Caught nappingと言うれっきとしたキット名があり、兵士もアメリカ独立戦争時代のイギリス軍で、頂いた主も北海道の小高師匠であることが判明。
現在はふるさとである北海道の小高師匠の元に里帰りしています。
敬遠していた古いキットでしたが、記憶に残る愛着のある作品となりました。
20160218記
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